ブチススキベラ
ブチススキベラの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
魚貝の物知り度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系ベラ亜目ベラ科ススキベラ属
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外国名 |
Bluespotted wrasse
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学名 |
Anampses caeruleopunctatus Rüppell,1829
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漢字・学名由来 |
漢字/斑薄倍良
由来・語源/「薄倍良」は田中茂穂が命名。「斑」がついた理由はいくつかの種が混同されていたためだと思われる。幼魚期の形態と体の文様が開化した薄(ススキ)に似て、ところどころに褐色の「ぶち(斑紋)」があるためだと思われる。 |
地方名・市場名 |
アヤヌブサ 参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島 |
概要
生息域
海水魚。岩礁域、サンゴ礁域。
伊豆諸島、小笠原諸島、硫黄島、高知県柏島、[宮崎県日南市]、長崎県野母・男女群島、愛媛県内海湾、鹿児島県笠沙・屋久島、琉球列島、尖閣諸島、南大東島。幼魚は千葉県館山湾。
済州島、台湾南部、東沙諸島、南沙諸島、海南島、インド-太平洋。
生態
基本情報
水産基本情報
市場での評価/関東ではまったく見ていない。主に鹿児島県、沖縄県。沖縄では安い。他の地域では一定の評価はない。
漁法/定置網
産地/沖縄県、鹿児島県
選び方・食べ方・その他
選び方
色が鮮やかなこと。触って張りのあるもの。鰓が赤いもの。
味わい
旬は春から夏だと思う。
鱗は柔らかく手で取ることもできるほど。皮は厚みがあり、強い。
透明感のある白身で脂は身に入り込む。熱を通しても硬く締まらない。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
ブチススキベラの料理法・調理法・食べ方/生食(刺身)、煮る(煮つけ)、汁(みそ汁)、揚げる(唐揚げ)、焼く(塩焼き)、ソテー(バター焼き)
ブチススキベラの皮霜造り 水洗いして皮目に湯をかけて氷水に落とす。あら熱を取り、よく水分を拭き取る。これを刺身状に切る。3月に来た雄(成魚)は脂がのって身が白濁していて甘味があり、皮にうま味があってとてもおいしい。臭味はまったくなかった。
ブチススキベラの煮つけ 焼く、ソテーするなどよりも液体を使って加熱する方が味がいいようだ。兜(頭)の部分を湯に通して、冷水に落とす。鱗やぬめりを流して、水分をよく切る。これを酒、しょうゆ、砂糖の味付けで煮る。酒・塩のみ、みりん・酒・しょうゆなどであっさり煮てもいい。
ブチススキベラのみそ汁 上身にしたあとのあらを集めて湯に通す。冷水に落として鱗やぬめりを取る。これを水(昆布だしでも)から煮だしてみそを溶く。水で煮出すだけでもいいだしが出て、味わい濃厚。ご飯のおかずにしてもいい。
ブチススキベラの唐揚げ 皮に切れ目を入れて片栗粉をまぶす。これを最初は低温で、仕上げには高温で揚げる。脂の多い身が痩せてしまったがサクサクと香ばしくて捨てがたい味になった。
ブチスズキベラの塩焼き 切り身に振り塩をして1時間以上置く。これをじっくりと焼き上げる。ウチから脂が染み出してきてじゅうじゅうと音を立てて焼ける。そのままでもうまいが、少し皮目などがくどく感じたのでバルサミコをかけて食べてみた。
ブチスズキベラのバター焼き 切り身に塩コショウして少し置く。これをサラダ油でソテーして仕上げにマーガリンで香りづけする。身に脂が多く、皮がゼラチン質なので表面が香ばしくならなかった。ソテーするには工夫が必要かも。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど