ヒトヅラハリセンボン

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55cm SL(体長)前後になる。棘は可動。背鰭、尾鰭には小斑紋がない。胸鰭前方に横方向の長方形、もしくは長楕円形の斑紋がある。
55cm SL(体長)前後になる。棘は可動。背鰭、尾鰭には小斑紋がない。胸鰭前方に横方向の長方形、もしくは長楕円形の斑紋がある。
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系フグ目フグ亜目ハリセンボン科ハリセンボン属
外国名
Black-blotched porcupinefish
学名
Diodon liturosus Shaw, 1804
漢字・学名由来

漢字/人面針千本
由来・語源/不明

地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。サンゴ礁や岩礁域の浅い海域。
青森県平舘、富山湾、小笠原諸島、和歌山県、琉球列島。
台湾南部、西沙諸島、ハワイ諸島をのぞくインド-太平洋の熱帯〜温帯域。

生態

基本情報

主に琉球列島でみそ汁に使われている。肝を入れたみそ汁は沖縄県などの郷土料理のなかでももっとも味のいいもののひとつ。
●フグ目の食用の記載に関しては実見したものにもとずく。食用とするに関しては自己責任で、また流通に関しては地方自治体などの規制にもとづくように。

水産基本情報

市場での評価/沖縄県では一般的な食用魚。皮を剥いた状態で流通することが多い。肝に虫がついていない、上質なのでやや高価。
漁法/刺突漁、定置網
産地/沖縄県

選び方・食べ方・その他

選び方

基本的に剥いた状態で流通する。身色に透明感のあるもの。粘液などの出ていないもの。

味わい

旬は不明。
皮と棘は一体化していて非常に丈夫で強く筋肉についている。これを剥くのには力がいる。
筋肉は熱を通すと硬く締まるが、ある程度煮ると軟らかくなる。
いちばんおいしいのは肝だが、流通は原則的には不可。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ヒトヅラハリセンボンの料理法/汁(みそ汁、潮汁)、煮る(煮つけ、鍋)
ヒトヅラハリセンボンのちり 沖縄などに行くと皮を剥いた状態で売っている。これを適当に切り、昆布だしに塩、酒の汁で煮ながら食べる。非常にうま味豊かなだしが出る上に、適度にしまった身がこれまたとてもうまい。


ヒトヅラハリセンボンの煮つけ 生食もまずくはないが本種の場合、液体を使った料理に向いている。適当に切り、湯通しして表面のぬめりを流す。鮮度がよければ湯通しはしなくてもいい。これを酒、しょうゆで煮つける。ご飯のおかずならみりん、砂糖を加えてもいい。

好んで食べる地域・名物料理


アバサー汁 沖縄県に旅すると必ず食べてくるものがハリセンボンの仲間を使った汁である。肝と筋肉を水から煮てみそを溶くだけだが、肝が溶け込んだ汁が非常に美味。フーチバーを青みに、コーレーグスを落として食べるといい。

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

地方名・市場名

アカバニットゥトゥ
備考アカ・バニ・ットゥトゥ。 参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島 
アヤアバサー
参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 場所沖縄県南城市知念漁協・石垣島 
シトウトウトウ
場所沖縄県宮古 
アカバニー[黄色い羽根] アカバニアバサー
場所沖縄県石垣市 
アバス
場所鹿児島県奄美大島 
アバサー
場所沖縄 
トウアバサー
場所沖縄各地