ニジハタ

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体長22cm前後になる。尾鰭は丸く、斜めに走る白い筋模様が2本ある。
体長22cm前後になる。尾鰭は丸く、斜めに走る白い筋模様が2本ある。
魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科ユカタハタ属
外国名
Darkfin hind
学名
Cephalopholis urodeta (Forster,1801)
漢字・学名由来

漢字 虹羽太 Nijihata
由来・語源 体色からだと思われる。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)に新称とある。

地方名・市場名
チギノメンドリ
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004)  場所東京都八丈島 
メンチギ
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004)  場所東京都小笠原 
アカニバラ[赤羽太]
参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島 
アカミイバイ アカワタミーバイ

概要

生息域

海水魚。水深1〜60mのサンゴ礁。
伊豆諸島、小笠原諸島、硫黄島、南硫黄島、(宮崎県日南市油津)、屋久島、琉球列島。香港、台湾南部、インド〜太平洋。

生態

基本情報

東京の小笠原諸島、鹿児島諸島部、沖縄などに多いハタ。
ハタ科であっても小型なので廉価で、「魚汁」や「まーす煮」などに使われている。

水産基本情報

市場での評価 小型のハタで小笠原や沖縄では普通。比較的安い。
漁法 釣り
産地 東京都、鹿児島県、沖縄県

選び方・食べ方・その他

選び方

赤いもの。身に張りのあるもの。目が澄んでいて鰓が赤いもの。

味わい

旬は不明。年間を通じて味が変わらないように思える。
鱗は細かく取りにくい。皮は厚みがあり硬い。骨は硬くない。
透明感のある白身で水っぽい。
熱を通すと強くしまる。

料理の方向性
20cm前後にしかならない小型のハタでやや水っぽい。熱を通すなら液体を使った料理法がよく単に焼くと味がない。生食は刺身よりもセビチェなどに向く。またハタ科のわりに水分が多いので揚げてもいい。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

ニジハタの料理・レシピ・食べ方/汁(みそ汁、潮汁)、煮る(酒塩煮、まーす煮、煮つけ)、生食(セビチェ、刺身)、揚げる(ラープ風、唐揚げ)
ニジハタのみそ汁 小型なので水洗いしてぶつ切りにして、湯通しする。冷水に落としてていねいに残った鱗などを取る。水分をよくきり、水で煮出す。あくを取りながら煮て仕上げにみそを溶くと出来上がる。ハタ類ならではの強いうま味と、上品な後味でご飯のおかずにもなる。

ニジハタのまーす煮 水洗いして、鍋に強めの塩味の水を張り、丸ごとやや強火で煮る。煮汁を回しかけながら煮ると皮がはじけて皮がゼラチン質になって透明感が出る。水分を使って熱を通すとあまり強く締まらず、身離れもいい、ほぐした身を煮汁に浸しながら食べる。また沖縄の硬い豆腐や木綿豆腐を一緒に煮るとまた美味だ。
ニジハタのセビチェ 三枚に下ろして血合い骨を抜く。皮を引き、小さく切り落とす。これをライム(レモンでも)、塩、辛い青唐辛子(ホットチリでも)、紫玉ねぎ(普通の玉ねぎでも)で和え、しばらく置く。仕上げに刻んだトマト、香りのある青み(シソ科の野菜など)を加えてもいい。刺身にするとややうま味に欠けるし、カルパッチョに向かないので生食の中ではもっともセビチェがいいかも。
ニジハタの刺身 鮮度がよければ単に刺身にしてもいい。三枚に下ろして血合い骨を抜く。これを薄く切りつける。ほどよい甘味があって食感も楽しめる。上品で淡泊な味わいで柑橘類と塩などで食べてもおいしい。
ニジハタのラープ風 小型なので焼くよりも揚げた方が無駄がないし、水分の多い魚なので向いている。これをタイ料理のラープ風にしてみた。水洗いして火が通り安いように開く、水分をよくきり、そのままじっくり香ばしく素揚げする。タレを作る。魚醬(ナンプラー、しょっつる、いしるなど)とライムの搾り汁、チリソース、好みによっては砂糖を合わせておく。揚げたニジハタを刻み、刻んだ香菜(パクチー、シャンツァイ)、刻んだカシューナッツを合わせヒバーツなどを振り、タレをかけて混ぜ合わせる。
ニジハタの姿揚げ 小型で水分が多いニジハタは唐揚げにすると、味がいい。水洗いして火が通り安いように開き片栗粉をまぶしてじっくりと二度揚げする。揚げたてで塩コショウ、塩とガラムマサラ、塩と山椒などを振る。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど