タイセイヨウサバ

代表的な呼び名ノルウェーサバ

タイセイヨウサバの形態写真一覧 (クリックで下に拡大表示)
体長50センチ前後になる。紡錘形で細長く、頭が小さい。身体に斜めのくっきりした筋状の模様がある。背中の「くの字型」の筋がくっきりとている。

タイセイヨウサバの形態写真

体長50センチ前後になる。紡錘形で細長く、頭が小さい。身体に斜めのくっきりした筋状の模様がある。

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★★★
重要
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目サバ亜目サバ科サバ属
外国名
Atlantic mackerel, Common mackerel
学名
Scomber scombrus Linnaeus, 1758
漢字・由来
漢字 大西洋鯖
由来・語源 大西洋にいるサバ。
地方名・市場名
ノルウェー、ノルウェーサバ

概要 ▽

生息域

海水魚。北大西洋。

生態

産卵期は5月から9月。

基本情報

1980年代前後からスーパーなどで盛んに見かけるようになった。
現在では加工品(しめさば)、干ものなどのほとんど総てが本種。
またお弁当、総菜、料理店などで盛んに使われている。
回転寿司のサバが本種であったりする。

水産基本情報

市場での評価 冷凍ものはなくてはならないものとなっている。値段は安い。
漁法 巻き網、刺し網
主な産地 ノルウェー、カナダ、デンマーク
輸入量は45000トン前後、国内でとれるサバ類(マサバ、ゴマサバ)が450000トンほど。

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

ドリップしていないもの。身色が黒ずんでいないもの。

味わい

旬は不明だがマサバと同じだと思う
比較的脂がある時期にとったものが多く、品質は安定している。
総てが加工品。冷凍、塩蔵、干もの、総菜などがある。
冷凍物は切り身などに加工されて、スーパーなどに普通に見られ、干ものは国産よりも多いくらいだ。
「さばへしこ」、「さばずし(棒ずし)」など郷土料理、郷土食品などにもよく利用されている。
ここからたくさんの二次加工されたものが出回り、その種は膨大。

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

調理法
汁(粕汁、船場汁)、塩焼き、煮つけ(みそ煮)、唐揚げ(竜田揚げ)、締め鯖
タイセイヨウサバの船場汁船場汁 塩さばを適宜に切り、水から煮出し、大根と煮て汁にしたもの。昆布だしや酒を使った方が美味しい。大阪市の商業地船場でよく作られたもの。
タイセイヨウサバの粕汁粕汁(かすじる) 大阪などでは塩さばや生のものを使って粕汁を作るが、これが実に美味。サバ属は汁にして美味は本種にも当てはまる。
タイセイヨウサバの塩焼き塩焼き 冷凍ものを解凍して、塩をして1時間置き、じっくりと焼いたもの。鮮魚と比べると劣るがあなどれない味。
タイセイヨウサバのみそ煮みそ煮 サバのみそ煮にしてよい。国産のマサバとまったく遜色のない味わいになる。みそはどのようなものでもよく、種類を買えて作るのも面白い。また赤唐辛子、コチュジャンなどを加えると別種の味わいになる。
タイセイヨウサバの唐揚げ唐揚げ 片栗粉をまぶして唐揚げにすると青魚特有の風味があって、これもまたうまい。ただし気になる向きには竜田揚げにする、またカレー粉をまぶして揚げるなどをしてもよい。
タイセイヨウサバのサラダサラダ 塩さば、干ものなどを焼き、もしくはゆでてほぐす。マヨネーズをバースにチリパウダー、カレー粉などを加えて和える。玉ネギ、ニンジン、リンゴなどと合わせてサラダにして美味。ポテトサラダに加えてもいい。

好んで食べる地域・名物料理

焼き漬け 新潟県。サバを焼いてしょうゆ味のタレに漬け込む。
さばずし(鯖鮓) 日本各地、特に海辺から遠い地方で盛んに作られた。中部以西の山間部に多い。一般に塩と酢でしめたサバですし飯を包んだもので棒ずし(ぼうずし)ともいう。もしくは箱寿司(はこずし)にしたもの。
焼きさばそうめん(焼き鯖素麺) 日本海から京都への街道筋に残っている郷土料理と思われる。長浜市、高島市朽木などで作られて、現在に至っている。若狭などで浜焼きされたマサバ(現在では輸入サバなども)を甘辛く煮つけ、その煮汁でゆでた素麺を煮る(からめる)。
焼きさばずし ちらしずしに焼きさばのほぐした身を混ぜ込んだもの。島根県雲南市、津和野などで作られている。ハレの料理ではなく、日常的な料理。
焼き鯖煮付け 焼き鯖と葉タマネギを甘辛く煮たもの。鳥取県東部。
さばの船場汁 大阪の商業地船場で作られたものとされる。身を焼いて食べた後の塩さばの粗(あら)と大根で作った汁。塩さばの塩分と旨みで大根を煮て作る簡素な食べ物ながら、現在作っても非常に美味。
さばへしこのおにぎり あぶったさばの「へしこ」をご飯に混ぜ込んでお握りにしたもの。[福井県三方上中郡若狭町]
さばのぬかみそ炊き 福岡県北九州市周辺。マサバの切り身を糠味噌(ぬかみそ ぬか漬けの糠)、しょうゆ、砂糖、みりんなどと煮たもの。マイワシでも作る。

加工品・名産品

漬け魚 みそ漬け、醤油漬け、粕漬けなど。
【新加工品】
焼きじょうず さば明太 タイセイヨウサバの片身に明太子をあわせて焼き上げたもの。なかなかよくできた総菜。『水永水産(宮崎県東臼杵門川町)』
タイセイヨウサバの文化干し文化干し 片身を乾燥機にかけて干し上げたもの。乾燥剤、砂、火山灰などいろんな素材を使って干している。[山崎商店 千葉県銚子市]
タイセイヨウサバの開き干し開き干し 千葉県、神奈川県、静岡県などではよく見かける。また日本各地で作られている模様。[丸安 千葉県銚子市ほか]
タイセイヨウサバのみりん干しさばみりん干し 砂糖、しょうゆなどで味つけして干し上げたもの。ごまを振りかけるなど日本各地で特徴的なものが作られている。原則的にみりんは使わない。[森虎 茨城県東茨城郡大洗町]
さばへしこ さばのぬか漬けを「へしこ」という地域と「ぬか漬け」という地域がある。非常に塩辛く、糠の風味がある。[京都府伊根町・舞鶴市]
さばへしこ 大振りのタイセイヨウサバを丸ごと糠に漬け込んだもの。福井県の三方地方では酒やしょうゆ、みりんを使うなど各業者でいろいろな工夫がほどこされている。[彦助 福井県三方上中郡若狭町]
浜焼き、焼きさば
福井県若狭、新潟県出雲崎、京都府、滋賀県、鳥取県。サバを丸ごと串に刺し、じっくり時間をかけて焼いたもの。これが滋賀県や京都府の山間部に送られてそのまま、素麺や煮物のだしとして使われた。[北びわこ食品 滋賀県長浜市、安兵衛食品 福井県敦賀市、矢部海商 福井県敦賀市、徳田商店 鳥取県鳥取市南安長]
塩さば(塩蔵サバ) 主に半身(フィレー)を食塩水につけたもの(立て塩法)。そのまま焼いて食べることが多いが、汁や揚げ物など多彩に使えて便利。[伊豆大作商店 千葉県銚子市、山太YK 愛知県知多郡南知多町]

釣り情報

歴史・ことわざなど

サバの文化干し 「終戦の5年目だが、「軍が開発し使用していたとかの乾燥材を所有していた方が、『魚を干すのに使えないか?』と持って来られた。何から造られたか知らぬ『軽い砂』である。この『乾燥砂』の中に魚を埋めて置くと、『干もの』になると言う。魚をそのまま埋めると砂まみれになるので、セロハン紙に挟んで埋めて置くのだと説明された。セロハンなどの紙に包めば、むれる心配があると言ったら、『セロハン紙は、水は漏らぬがメッシュの小さな穴があるので、空気は通る』と説明された。さっそく中型のサバで実験してみる。開いた鯖の塩水漬けを終わって砂の中で一昼夜もたつと、確かに水分50パーセント位に乾燥していて『中干しの干鯖』はできた。干しあがった製品は、日干したものより、色・艶が悪いばかりでなく、血合いはどす黒さが目立つ」、「千葉県勝浦の生産者のひとりK氏が「1、鯖を二枚におろして、乾燥砂で乾燥させる。2、セロハンに包んだままの出荷」をしてきた。この簡単な改良が成功であって、販路を大きく拡張することになった。半身の干鯖のセロハン包みである。これに「文化干し」と名を付されたが、この名もK氏の創始ではなかろうか」。

参考文献 ▽

『原色魚類大図鑑』(安倍宗明 北隆館)、『新顔の魚 1970-1995』(阿部宗明 財団法人伊藤魚学研究振興財団 まんぼう社)


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