サトウガイ

サトウガイの生物写真

殻幅12センチくらいになる。膨(ふく)らみが強い。貝殻全体にやや硬い毛が生えていてアカガイと比べて白っぽい。蝶つがいから伸びる筋(放射肋)が38本。サルボウは32本前後、アカガイが42本前後

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★★
一般的(流通量は多くも少なくもない)
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱フネガイ目フネガイ科リュウキュウサルボウ亜科サルボウガイ属
外国名
英名/Bloody clam
学名
Scapharca satowi (Dunker,1882)
漢字・由来
漢字 佐藤貝
由来・語源 岩川友太郎の命名。本種の名前「サトウ(satowi )」というのは甘い味の貝で「砂糖貝」ではなく、幕末に徳川幕府を打倒する薩摩藩、長州藩を助けたことで有名なイギリスの外交官アーネスト・サトウ(1843〜1929)にちなむ。アーネスト・サトウの日本名は佐藤愛之助であることから漢字ではこうなる。
地方名・市場名
■ 市場では単にバチ(場違)、バチダマ(場違玉)。
■ アカガイ(赤貝)、ジジイガイ、チガイ、ハーモガイ、バッチ、ババガイ、マスガイ、モガイ。

概要 ▽

生息域

海水生。千葉県九十九里、山陰から九州。
水深10〜50メートルの砂地。

生態

■ 成長するに従い砂泥地にもぐり込む。外洋に面した砂地などに生息。
■ 雌雄異体。
■ 産卵期は夏。

基本情報

内湾にいるアカガイに対して外洋に面した砂地にいる。
関東、特に都内ではアカガイを「本玉」、サトウガイを「ばち玉」といって呼び分ける。
アカガイのことを「玉」といい、「本」は「本場」、「ばち」は「場違い」のこと。
サトウガイはアカガイではあるが、本場物ではなく一段味わいが落ちるものということだ。
関東では九十九里などで資源を維持しながら漁獲している。
古くは味が劣るなどとされてきているが、実際に食べて見ると甲乙つけがたい。

似ている2枚貝2種
サルボウ
殻に放射状に走る隆起した筋が32本前後
似ている2枚貝2種
アカガイ/別名「玉(たま)」、「本玉」
殻に放射状に走る隆起した筋が42本前後。

水産基本情報

市場での評価 関東には少ないながら入荷がある。アカガイよりも安い。
漁法 底曳網
主な産地 千葉県
市場でのサトウガイ関東には九十九里などから入荷してくる

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

持って重いもの。貝殻がしっかり閉じていて、貝殻から液などの垂れていないもの。

味わい

旬は冬から晩春?
貝殻は厚くもろい
足は大きく、水管は小さい。
可食部分は足とヒモ、貝柱。
足の部分の赤みは弱い。

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

調理法
刺身、煮つけ、酒蒸し
寿司職人は『ばち』は色が悪いという。確かにプロからすると赤味は弱く、オレンジ色に近いが、味わいはアカガイと変わらない。
刺身はとてもうまい。
よほどのプロはともかく一般人には区別がつかない。
今では若い寿司職人など「ばち」とは知らずに赤貝として違和感なく使っているくらいだから、もっと高くてもいいくらいだ。
刺身などに加工するやり方はアカガイと同じ。
酒蒸し、煮てもうまい。
サトウガイの刺身
場違(ばち) と呼ばれてはいるが、味の方は最上級だと思う。アカガイとの違いは一般人にはわからない。

好んで食べる地域・名物料理

千葉県九十九里など各地。
アカガイと区別しない地域も多い。

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

参考文献 ▽

『日本近海産貝類図鑑』(奥谷喬司編著 東海大学出版局)、『日本及び周辺地域産軟体動物総目録』(肥後俊一、後藤芳央 エル貝類出版局)


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