サッパ

サッパの生物写真

体長12センチ前後になる。全体に銀色でやや細長い。側扁(左右に平たい)。腹鰭の前後に強い稜鱗がある。

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱真鰭区ニシン・鰾下区ニシン上目ニシン目ニシン亜目ニシン科ニシン亜科サッパ属
外国名
英名/Big-eye herring,Big-eye sardine
学名
Sardinella zunasi(Bleeker)
漢字・由来
漢字 拶双魚
由来・語源
東京、神奈川県での呼び名を和名としている。
コノシロと比べると味がさっぱりしているから。大言海出『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版 p274)
日本全国の漁村では小舟のことを「さっぱ」と呼んでいる。サッパの語源は「細小魚」もしくは「笹魚」の意味で「笹の葉のような小魚」のこと。『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版 p275)
地方名・市場名
■ 愛知県でキンカワ、キンカ。
■ 岡山県、広島県ほか播磨灘沿岸、瀬戸内海ではママカリ(飯借)。おかずにしてうまいので隣家にご飯を借りてくるほどだ、という意味合い。
■ 同じ意味で兵庫県、島根県松江でママカレ。
■ 高知市浦戸湾で漁をする永野廣さんに本種のことを尋ねるとハラカタといい、とれる量も少なく利用されていないと言う。
■ 熊本県上天草市大矢野、福岡県大川市ではハダラ。
皮が硬い、胸鰭下のエッヂにそって硬い鱗があるのでカワゴワ、ハラカタ。
カツ、ガラサエ、ガラザエ、カワツ、キイワシ、ギッパ、ギラ、キンカ、キンカワ、ゲナミ、サッパラ、サベラ、スズポ、チナシ、ツナシ、ナマカネ、ハベ、ハンダ、ヒゼンハダラ、ヒラ、モウカリ、モカリ、モモカリ、ワジ、ワチ。

概要 ▽

生息域

海水魚。内湾の浅い砂泥地。
北海道〜九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋沿岸、瀬戸内海。ピーター大帝湾、朝鮮半島南岸、済州島、渤海、紅海、長江河口以北の中国東シナ海、香港、台湾。

生態

産卵期は4月から9月。

基本情報

岡山県の「ままかり」は本種のこと。
意外に食用とする地域は少なく。
岡山県、香川県、広島県など。
岡山県の料理法は多彩で、素干しなども作られている。
関東などではとれても雑魚。
捨てられる魚でしかない。

水産基本情報

市場での評価 非常にローカルな魚で関東に来ることは非常に希。値段も非常に安い。
漁法 定置網
産地 瀬戸内海各地

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

味わい

旬は秋から春(?)
背の青い魚で旨みが強い。
小骨はあまり気にならない。

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

調理法
焼く、酢じめ、煮る
焼く 素焼きして、しょうがしょうゆ、もしくは塩焼きなどにして非常にうまい。焼きものとして天下一品に思えるときがある。
酢じめ 素焼き、もしくは塩焼きにして生酢もしくは甘酢につけて非常にうまい。
煮る 少々小骨が気になるが、実に味わい深い味である。小魚ではあるが、こんなにうまい煮ものは内。
サッパの塩焼き塩焼き 塩焼きは脂がのっていると、非常にうまい。強い旨みがある。
サッパの酢漬け酢漬け 酢漬けは腹の下を大きく切り取って作る。甘みを控えたほうがうまい.。生で酢に漬け込むよりも、焼いて漬け込む方が私好み。
サッパの煮つけ煮つけ 岡山県笠岡市で売られていた煮つけ。小骨が気になるが、味わい深い。

好んで食べる地域・名物料理

岡山県、香川県
焼く 岡山県笠岡市。単に塩焼きにして食べる。もしくは焼いて酢漬けにする。
はだらのぽんぽん焼き サッパの鱗を取り、焼く。これをしょうゆに少し浸して食べる。福岡県大川市
佃煮 岡山県笠岡市。佃煮にする。

加工品・名産品

酢漬け 岡山県で作られている。頭と尾、内臓を除き漬けたもの。
素干し 煮ないで生のまま干したもの。から煎りして酢じょうゆ、大根下ろしなどで食べる。[久ら志き食品 岡山県倉敷市浅原53-4]

釣り情報

防波堤(波止)からアミコマセのサビキ釣りで狙う。食いが立つと数が釣れる。

歴史・ことわざなど

参考文献 ▽

協力/荒木三善さん
『日本の海水魚』(岡村収、尼岡邦夫編・監修 山と渓谷社)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『新釈魚名考』(榮川省造 青銅企画出版)、『あいちの水産物 ハンドブック100』(愛知県農林水産課)


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