コクハンアラ

コクハンアラの生物写真

体長1m前後になる。背鰭棘は8、尾鰭は湾入する。幼魚期には背の部分を中心に白地に黒い斑紋があり、成魚になると黒い斑紋は消え、全体に褐色になり、コバルトブルーの小さな斑紋が散らばる。[体長50cm・成魚]

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科ハタ族スジアラ属
外国名
Blacksaddled coralgrouper
学名
Plectropomus laevis (Lacepède,1801)
漢字・由来
漢字/黒斑荒
由来・語源/幼魚期に黒い斑紋のある「あら(ハタ)」という意味。
地方名・市場名
アカジン/沖縄県沖縄本島
アカジョウ/鹿児島県屋久島町安房(20170610)
アカディン/沖縄県沖縄本島
チンスーアカジン/沖縄県沖縄本島
クルバニーアカジン/沖縄県八重山

概要 ▽

生息域

海水魚。沿岸の岩礁域、サンゴ礁域。
主に琉球列島、小笠原諸島。八丈島、和歌山県串本、高知県柏島、屋久島。
台湾南部、南沙諸島、インド-太平洋(紅海、ペルシャ湾をのぞく)。

生態

基本情報

沖縄県ではスジアラとともに「あかじん」と呼ばれる魚のひとつ。
重要な高級食用魚。

水産基本情報

市場での評価/主に鹿児島県南部諸島部、沖縄県で流通する。高価。
漁法/刺突漁、釣り
産地/鹿児島県、沖縄県、東京都

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

触って張りのあるもの。模様などがくっきりしているもの。

味わい

旬は不明。
鱗は細かく引けない。すき引きする。皮は厚みがあって強い。骨はやや硬い。
透明感のある白身で熱を通しても硬く締まらない。

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

生食(刺身、セビチェ)、汁(みそ汁)、煮る(煮つけ)、揚げる(唐揚げ)、焼く(ロティ)
コクハンアラの刺身コクハンアラの刺身 透明感のある白身で、イヤミのない上品な味である。ただし淡泊であるかというとさにあらず、ほんのりした甘味とうま味がくっきりと舌に残る。食感もいい。この上質な白身のおいしさは絶品。
コクハンアラのセビチェコクハンアラのセビチェ 腹側の端っこや切り落とし部分を集めておく。これをライムと塩でしめる。少し置いて、青唐辛子、紫玉ねぎ、ここではトマトと合わせる。あっさりした味の中にもハタ科ならではの上品なうま味が感じられる。スピリッツに合う。
コクハンアラの水炊きコクハンアラの水炊き 水洗いしたコクハンアラの身を適宜に切って置く。中骨、昆布だしで鍋汁を作り、コクハンアラの身を煮ながら食べる。野菜は好みで入れるといいが、あまりゴチャゴチャ入れない方がいい。これを柑橘しょうゆ、ねぎなどで食べる。
コクハンアラのみそ汁コクハンアラのみそ汁(みーばい汁) コクハンアラを水洗いしてあらを集めて湯通しする。冷水に落とす、鱗などをこそげ落として水分をよく切る。これを水(昆布だし)で煮だしてみそを溶く。うま味が豊かで実に味わい深い。ご飯にも合う。
コクハンアラのあら煮コクハンアラのあら煮 コクハンアラを水洗いし。頭部やかまの部分などを集め、湯通しする。冷水に落として鱗や滑りを洗い流し、水分をよく切る。これを酒、砂糖、しょうゆで煮る。酒、塩でも酒、みりん、しょうゆなどで煮てもおいしい。
コクハンアラの唐揚げコクハンアラの唐揚げ コクハンアラを水洗い、あらを集めて片栗粉をまぶしてじっくりと二度揚げする。揚げると身がふっくらとして甘味があってとてもおいしい。部分部分で味に違いがあるのもいい。
コクハンアラのロティコクハンアラのロティ コクハンアラの身は白ワイン、オリーブオイル、ハーブ類、コショウでマリネーする。1時間以上寝かせて、小型のパンに入れて上火でじっくりと焼き上げる。身はふんわりしてうま味ゆたかでうまい。パンに合う。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

参考文献 ▽

協力/崎原さしみ店(沖縄県石垣市)、川東守昭さん。繭右さん(鹿児島県屋久島町)
『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)


関連記事 ▽

戻る

ページトップへ