ギンザメ

ギンザメの形態写真一覧 (クリックで下に拡大表示)
体長70cm前後になる。尾鰭に欠刻がある。体の前方の測線は細かく波打つ。体の前方の測線は細かく波打つ。尾鰭に欠刻がある。

ギンザメの形態写真

体長70cm前後になる。尾鰭に欠刻がある。体の前方の測線は細かく波打つ。

魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度
食用として認知されていない
味の評価度 ★★
まずくはない
分類
顎口上綱軟骨魚綱全頭亜綱ギンザメ目ギンザメ科ギンザメ属
外国名
Silver chimaera, Ghost shark
学名
Chimaera phantasma Jordan and Snyder, 1900
漢字・由来
漢字 銀鮫
由来・語源 東京での呼び名。体色から。
地方名・市場名
「ウサギ」、「ウサギザメ」、「ギンブカ」、「フカ」。

概要 ▽

生息域

海水魚。水深10-699m。
新潟県〜九州北岸の日本海・玄界灘沿岸、相模湾〜土佐湾の太平洋沿岸、九州西岸、東シナ海大陸棚縁辺〜斜面。
少ない/北海道〜鹿島灘の太平洋沿岸。
朝鮮半島西南部、黄海、台湾、浙江省〜広東省、フィリピン諸島。

生態

卵生。

基本情報

「さめ」がついているが板鰓亜綱サメ区のサメのなかまではなく、より原始的な全頭亜綱(Holocephali)の魚である。古生代デボン紀(約4億1600万年前〜3億5920万年前)の地層から化石が発見され、同時代にいた板皮類から分化したとも。
全頭亜綱ギンザメ目(Chimaeriformes)にはギンザメ科とテングギンザメ科の2科があり、国内に生息するギンザメ科は8種だ。なかでもギンザメがいちばんよく見かけられる。
脊椎などは発達で、交尾をする。第一背鰭に強い棘があり、毒があるとされる。実際に漁師さんは刺されると長く痛むと言っている。
水産的には底曳き網で混獲されるものでほとんどが廃棄されている。
またオーストラリアなどでは白身として近縁種が流通しているよう。
国内の「サメの湯引き」を食べる地域ではニュージーランドから輸入して湯引きして売られている。

水産基本情報

市場での評価 非常に希に入荷してくる。安い。
漁法 底曳き網
産地 鹿児島県、静岡県、愛知県、三重県

選び方・食べ方・その他 ▽

選び方

触って張りのあるもの。銀色に輝いているもの。目が澄んでいるもの。

味わい

旬は不明。
鱗はなく薄いアルミ箔のような皮をしている。骨は柔らかく歯のみが硬い。背鰭棘は非常に強いので要注意。
白濁した白身で繊維を感じない。水分が多くスポンジを思わせる。火を通すと締まるが、ほぐすとぼろぼろする。
肝はクセがなく美味。

栄養

寄生虫

食べ方・料理法・作り方

ソテー(ムニエル)、煮る(煮つけ)、汁(潮汁)、生食(焼霜造り、肝さし、刺身)、焼く(干もの)
ギンザメのムニエルギンザメのムニエル クセのない白身ではあるが、うま味に欠ける。これをバターなどの油分で補ってみた。切り身に塩コショウして少し置く。小麦粉をまぶしてじっくりとソテーする。バターの味わいが勝つがいい味だと思う。
ギンザメの煮つけギンザメの煮つけ 胸鰭、頭部に近いかまの部分、肝を湯通しする。冷水に取り、ぬめりなどを流す。これを酒、みりん、薄口しょうゆで煮る。こってりした味つけだと本来の味わいが感じられなくなる。平凡な味わいながら、胸鰭のつけね、肝などは美味。
ギンザメの潮汁ギンザメの潮汁 ギンザメの頭部、尻鰭、肝などを適宜に切り、集めて湯通しする。これを水から煮出して、酒、塩で味つけする。うま味は全体に薄いものの上品な味わいになる。もの足りない場合は化学調味料を使ってもいいだろう。肝の味は絶品だ。
ギンザメの焼霜造りギンザメの焼霜造り 身自体にはあまりうま味がなく、むしろ皮目に味わいがある。この皮目をあぶって氷水に落としてあら熱をとり、よく水分を拭き取る。刺身状に切り、わさびじょうゆ、酢みそで食べる。
ギンザメの肝の刺身ギンザメの肝の刺身 鮮度がよければ肝はとてもうまい。適宜に切り、コチュジャンと酢、もしくはニンニクしょうゆ、わさびしょうゆで食べる。非常にクリーミーに口溶けしてうま味も豊かで美味。
ギンザメの刺身<ギンザメの刺身 キンザメの皮を引き、刺身にしてみた。イヤミは全くなくむしろ淡泊で上品な味わいながらうま味や味に個性がない。食べ方を工夫するといいかも知れない。
ギンザメの干ものギンザメの干もの 水分の多い身質で熱を通すと硬く締まる。単に塩焼きにすると食べられるものの、もうひと味足りない。むしろ塩をして少し乾かして焼くとそれなりに食べられる。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど

参考文献 ▽

協力/田中水産(鹿児島県鹿児島市)
日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)


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