カノコイセエビ


体長40センチ前後になる。第1触角(細く長い2本の触角、先で二股に分かれるので4本に見える)に7つの白い帯がある(ストライプ)。腹部節中央部には白い斑点がある

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★
非常に美味
分類
節足動物門甲殻上綱軟甲綱(エビ綱)真軟綱亜綱(エビ亜綱)エビ上目イセエビ下目イセエビ科イセエビ属
外国名
Longlegged Spiny Lobster
学名
Panulirus longipes (A.Milne Edwards,1868)
漢字・学名由来

漢字 鹿子伊勢蝦、鹿子伊勢海老。
由来・語源 鹿子模様(白い斑点)が腹部にも無数に散らばるため。

地方名・市場名
ゴミエビ
場所高知県高知市 
アカイビ
場所沖縄 

概要

生息域

海水生。
房総半島以南、小笠原、沖縄。アフリカ東岸からインド・西大平洋に広く棲息する。

生態

■ 浅い岩礁に棲む。
■ 孵化したものがフィロゾーマ幼生期(プランクトン)生活を送り、プエルルス幼生となって着底する。
■ 発音器を持っており、陸上にあげると「クク・クク」と音をたてる。

基本情報

イセエビ科総論
イセエビというのは現在ではイセエビ属22種とミナミイセエビ属7種の総称。
世界中の暖かい海にいるもので、非常に大型になる。
国内ではイセエビを代表としてカノコイセエビ、ニシキエビなど。
ニュージーランドや南アフリカ、東南アジアなどから多種類の近縁種が輸入されている。
エビの語源となったイセエビは食用としてだけではなく、冠婚葬祭や正月飾りにも使われる。
またえび茶色、歌舞伎役者の名前「海老蔵」など文化的にも重要となっている。

本種(カノコイセエビ)について
本州太平洋側に多いイセエビだが、カノコイセエビも同じく水揚げがある。
南に行くほどカノコイセエビの比率が高くなり、沖縄などではイセエビと言えば本種のこと。
見た目がイセエビに近く、値段的にも利用法もイセエビとあまり変わらない。

水産基本情報

市場での評価 入荷量は少ない。イセエビ同様高い。
漁法 刺し網
産地

選び方・食べ方・その他

選び方

原則的に生きているもの。生きのいいもの。

味わい

旬は冬
イセエビと味わい的に大きく違わない。
殻が固く、身は締まっている。
殻などから濃厚なだしが出る。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

調理法
みそ汁、刺身、煮る(ゆでる、煮つけ)、焼く、フライ

伝統料理 鬼がら焼き(つけ焼き)/具足煮(煮つけ)
大振りに切り、みそ汁にすると実に味がいい。手を汚しながら汁と身をほおばると野卑ではあるが、この大振りのエビを丸ごと楽しめる感がある。
具足焼き 半割にして、甘辛いしょうゆのタレを塗りながら焼き上げる。エビの風味と身の甘さが感じられ、実に美味しい。
具足煮 しょうゆ味で甘辛く煮上げて食べても味がいい。
刺身 剥き、筋肉を断つように切り、氷水にさらして水分をきる。生で食べると適度な食感と甘味が楽しめる。
フライ 古くエビフライはイセエビ類で作っていたという。贅沢ではあるが、味は絶品。
カノコイセエビの汁 大振りに切り、みそ汁にすると実に味がいい。手を汚しながら汁と身をほおばると野卑ではあるが、この大振りのエビを丸ごと楽しめる感がある。
カノコイセエビの具足煮 しょうゆ味で甘辛く煮上げて食べても味がいい。
カノコイセエビの刺身 剥き、筋肉を断つように切り、氷水にさらして水分をきる。生で食べると適度な食感と甘味が楽しめる。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど