オオクチハマダイ
オオクチハマダイの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
60cm SL 前後になる。背鰭に欠刻があり、鱗に覆われない。主上顎骨に鱗があり、口の後端(主上顎骨後端)は眼の中央直下か、それよりも後方に達する。第1鰓弓上枝の鰓耙数は通常11-14。臀鰭軟条は通常8。 口の後端(主上顎骨後端)は眼の中央直下か、それよりも後方に達する。
魚貝の物知り度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 |
★★★★ 非常に美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目フエダイ科ハマダイ属
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外国名 |
Pale snapper
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学名 |
Etelis radiosus Anderson,1981
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漢字・学名由来 |
漢字 大口浜鯛 Oogutihamadai
由来・語源 ハマダイに似ていて口が大きいという意味。
『日本産魚類大図鑑』(益田一、荒賀忠一、尼岡邦夫、上野輝弥彌、吉野哲夫 東海大学出版会 1984)に新称とある。1970年代からの琉球列島調査、目録に載らなかったものらしい。 |
地方名・市場名 |
アイノコマチ 参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012) 場所沖縄県南城市知念漁協 マチ 場所沖縄 |
概要
生息域
海水魚。水深200m以深。
八丈島、鳥島、西之島、小笠原諸島、火山列島、神奈川県三崎、奄美大島以南の琉球列島、南大東島、東シナ海。
台湾、東沙諸島、インド-太平洋。
生態
基本情報
マチ類(フエダイ科ハマダイ属)のなかでももっとも南方系。沖縄周辺のやや深場で揚がる大型の高級魚。
伊豆諸島・小笠原諸島よりも沖縄県沖縄諸島・八重山諸島で漁獲されている。
水産基本情報
市場での評価 沖縄の「マチ類」のひとつで石垣島などでは定番の食用魚。「マチ類」はおしなべて高い。
漁法 釣り
産地 沖縄県
選び方・食べ方・その他
選び方
赤い体色があせていないもの。目が澄んでいるもので鰓が赤いもの。
味わい
年間を通してあまり味が落ちない。
鱗は軟らかく、皮は厚みがある。骨はあまり硬くない。
赤みがかった白身で脂は混在する。熱を通しても強く縮まず硬くならない。
あらなどからいいだしが出る。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
オオクチハマダイの料理法・レシピ・食べ方/生食(刺身、焼霜造り、皮霜造り)、ソテー(バター焼き)、汁(みそ汁)、焼く(塩焼き)
オオクチハマダイの皮霜造 水洗いして三枚に下ろし血合い骨・腹骨を取る。皮目に湯をかけて刺身状に切る。皮に豊かなうま味があるがやや硬い。身に脂とうま味成分からくる甘みがあり、味に奥行きがある。非常に美味。
オオクチハマダイのバター焼き 水洗いして三枚に下ろし、血合い骨・腹骨などを取る。切り身にして塩コショウする。これを多めの油でソテーする。皮がしっかりしているので小麦粉は必須ではない。じっくりソテーして仕上げにバターで風味づけする。
オオクチハマダイのみそ汁 あらを集めて置く。適当に切り、湯通しして冷水に落として残った鱗や血液などを流す。水分をよくきり水から煮出してみそを溶く。水から煮出しただけでもおいしいみそ汁になる。みそを多めにすると、ご飯に合う。
オオクチハマダイの塩焼き 水洗いして二枚に下ろし、骨のついた方を切り身にする。振り塩をして1時間以上寝かせてじっくりと焼き上げる。皮周辺に独特の風味があり、皮直下に脂の薄い層があり甘いを感じる。上質の白身で嫌みがなくおいしい。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど