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サケの見分け方
↑背中の部分に黒い斑点がない
↓尾鰭(おびれ)に放射線状(筋状 すじ)の線が走る
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱
新鰭区真骨亜区正真骨下区
原棘鰭上目
サケ目サケ科サケ属
サケ
Oncorhynchus keta
(Walbaum)
他のサケ科の
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魚貝の物知り度/★★★★ これは常識
食べ方◆塩引き/塩鮭/三平汁/
ちゃんちゃん焼き/
ムニエル/フライ/
スモークサーモン/ルイベ(刺身)
◎非常に美味
市場での評価・取り扱われ方◆
 
初夏にとれる時鮭、産卵回遊で夏から秋に沿岸に寄せてきたものでは評価が違う。サケは成熟度が増すと値段が下がる。時鮭はやや高め。秋鮭は安い。
 サケ自体の人気が養殖ギンザケ、サーモントラウト、アトランティックサーモンのために低くなっている。最近では国内で食用加工するよりも中国などへの輸出が目立つ。
 副産物であるイクラは生、加工品とも高く、白子は安い。塩鮭、干物など様々な加工品がある。
サケの基本◆
 
古代より重要な食用魚であった。素干しになったり、塩引きなどに加工、朝廷への献上物、租税の代わりだった。
 江戸時代後期の滝沢馬琴の日記には贈答用や正月の祝い魚などとしてたびたび塩鮭が登場している。
「鮭」と「鱒」の違い
 本来我か国で「鮭(サケ)」とは標準和名のサケだけに使われていた言葉であるように思える。例えば英語の「サーモン(salmon サケ)」、「トラウト(trout マス)」が川に遡上して産卵、海に下るものを「サーモン」、一生を淡水でくらすものを「トラウト」と明解なので、我が国でも同様に説明しているのも見かけるが、これは明らかに間違い。欧米流に考えると例えばカラフトマスは「からふとざけ」だし、サクラマスは「さくらざけ」となるはず。考えてみるに古く我が国でとれるのはサケ、サクラマス、カラフトマスの三種が主だった。そこにサクラマス、アメマスなどの陸封型が存在する。
 明治期にニジマスが移入されたことも「鮭鱒混同」を作り出した原因だ。アメリカから移入したニジマスは主に湖沼に放流された。一般的にはまさか海に下るとは思わなかったのだろう。
 面白いのは本来我が国でとれないベニザケ、ギンザケだが、これは間違いなく古くからの和名ではなく動力船による漁が行われ始めた明治以降ではないかと思っている(これは調べているところ)。またベニザケなどは一時「べにます」と呼ばれた時期もある。
 ここに「鮭」=標準和名のサケ、「鱒」=サケ以外のサケ科の魚を差す、とするのが妥当だと思う。
生息域◆千葉県利根川以北と日本海山口県以北の河川に遡上する。またアジア側では朝鮮半島東部からシベリアのレナ川、東部太平洋ではアメリカカリフォルニア州からカナダのマッケンジー川まで遡上。北太平洋、北極海に回遊していく。
生態◆秋、利根川以北、日本海の河川で産卵。2か月ほどで孵化、海に下って仔魚期には甲殻類などを食べて沖合に移動する。北の海で2年から8年を過ごし、また産卵のために河川に回帰する。
大きさ◆1メートル近くなる。
漁獲方法◆定置網/刺し網/釣り
漢字◆「鮭」、「魚偏に“生”」。
「鮭」とは中国でケツギョを差す言葉であり、本当は「魚偏に生」が正しいとされる。「生」は「生臭い」という意味合い。
由来◆
『言泉』1986にはアイヌ語の「さくいべ」、「しゃけんべ」からくるとある。
『鮭の文化誌』(秋庭鉄之 道新選書)に北越雪譜からとして「「はららご水にある事十四、五日にして魚となる。形糸の如く、たけ一二寸、腹裂て腸をなさず。ゆえに佐介(さけ)の名ありといひ伝う」、「焼くと身が割れることから」というのが掲載されている。

呼び名・方言◆
「白鮭(しろざけ)」、「秋鮭(あきざけ)」、「秋味(あきあじ)」。
東京では「しゃけ」であり「平井」が「しらい」になるなど独特の音の変化が聞かれる。これも調べていく必要を感じる。
 サケは奈良時代より朝廷に献上、また干して流通されてきた。
釣り◆河川や海でルアーなどで釣る。北海道では人気の釣りものとなっている。
サケの関連ページ
サケの成長に伴う呼び名
卵巣・筋子・イクラ
サケの副産物について
塩鮭など加工品について(作成中)
サケの考現学
 近年、知り合いの魚屋数軒にサケの話を聞いてまわっている。年間製品である塩鮭に限って話を聞いているのであるが、老舗といわれる魚屋の御主人によると正月前後、そして真夏(夏)にサケ(秋鮭)の塩鮭(しおざけ)を置くものの、普段は店に置くことはないと言う。
 今では「塩鮭」の
ほとんどはギンザケかベニザケが商品の主流であって、サケの影は薄いようだ。
 これは脂があるもの、薄塩を好む現在の指向にはサケよりも養殖のギンザケ、キングサーモン、サーモントラウトなどが合っているためだ。
◆食べてみる◆
 天然ものであるサケは原則的に寄生虫などの問題から生食はさけたい。ただしルイベで食べるというのはこのような理由から有効な手だてといえそうだ。
 比較的脂ののった「めじか(めぢか)」や「ときしらず」、「ぎんけ」などはルイベに向いている。
 ルイベは刺身状に切り、出来るだけ低温の冷凍庫で氷らせ、2日ほどおいてから食べる。ひんやりした刺身で、溶け始めてくると初めてやや固有の風味があるサケの味がしてくる。
 昭和になって作られ始めたのが「ちゃんちゃん焼き」。本来はサケを丸ごと開いてワタなどをとり、鉄板にのせてバターで焼き、ここに甘めに調味したみそを加える。みそは砂糖、酒などをたっぷり加えて、また硬さを水などで加減する。ここにキャベツや玉ねぎ、ニンジンなどを加えて焼きながら食べる。
 他には塩焼き、石狩鍋(サケの入った鍋)、アラなどをすべて加えたみそ汁などがうまい。
 和だけでなく洋風にフライ、ムニエルにも最適である。これは絶品。
 またスモークサーモンにするのもいい。
●参考/『新 北のさかな』(永田光博 北海道新聞社)、『馬琴家の江戸暮らし』(高牧實 中公新書)、『魚と貝の事典』(望月賢二 柏書房)
●同定/『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
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