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鮮魚としての
スルメイカの流通
 関東の市場で見かける鮮魚、すなわち刺身で食べることのできるスルメイカは一般に2種類の流通形態をとっている。まず、北海道や青森、日本海などからくる「下氷」(写真左)。比較的近い伊豆や千葉県外房などからくる「水氷」もしくは「活けスルメイカ」(写真右)。安定した漁獲量のあるスルメイカは今はあまり値のはるものではなく「下氷」で1ぱい150~250円(仲卸値段)、「水氷」のもので350~500円である。「水氷」のものは吸盤が吸いつくほどに生きており、鮮度抜群。刺身にして透明感もありシコシコとしてうまい。
「ばらいか」というのは生まれて間もないものから、20センチ前後までのイカ。関東では「麦いか」と呼ばれるが、箱に無造作に入れられてくるので「ばらばらに入れられたいか」ということで「ばらいか」と市場では呼ぶ。値段が安い上に、軟らかな身質は冬から初夏までの季節の味わい
(上左)下氷は船上で釣り上げたものをすぐに箱詰めする。漁場は遠く、値段も安い
(上右)水氷。比較的近海で釣り上げたものを海水氷でしめたもの。入荷までの時間が短く、吸盤がすいついてくる。下氷と比べて高い
(右)春から初夏にかけて入荷してくるまだ若いものを「ばらいか」という。小振りなので箱に並べられない。値段は安い

八王子の老練な鮨職人に聞くと昔はイカは生で出すことはなかったそうだ。これを生で出し始めたのは現天皇のご成婚の頃だという。それまで寿司屋の基本的なイカのネタは煮いかである
八王子・鮨忠さんに聞いた煮いかの作り方
げそを、内蔵をとり掃除した皮付きのスルメの胴を軽く湯引く
これを冷水にとり、水、酒、砂糖、しょうゆの時で表、裏煮あげる
これでイカを取り出し出来上がり。地は干瓢などを炊くときに使う

いしる鍋
能登半島東岸に「いしる」という魚醤(魚貝類の塩漬けから搾った液体、しょうゆのように使う)がある。これは香川県の「いかなごしょうゆ」、秋田ではハタハタで作り「しょっつる」となり、いちばん知名度がある。同じ能登半島西岸ではマイワシを使う。ところが同じ能登でも富山湾に面した東岸はもっぱらスルメイカのワタを材料とするのだからまったく別物である。この「いしる」を薄めてスルメイカ、ナス、ねぎなどを使い鍋を仕立てる。これがとてもうまい、能登の「いしる鍋」である。真冬に食べる鍋物とはまったく毛色の違う料理であり、ビックリするのは暖まるというよりはご飯を食べる副菜という意味合いの汁なのだ。

スルメイカはいい出汁が出る
 八王子や多摩地区、奥多摩などは海から遠いためもあって魚貝類との縁が薄い。この多摩地区での祭りでのごちそうのひとつが、ジャガイモ、サトイモ、ニンジンとスルメイカの煮つけ(煮染め)である。「いい味が出るんだ」とは八王子の魚屋、小田原屋さんの話。ということで作ってみた。これがまことにうまいのだ。スルメイカを煮て、まず感じるのはその香りである。この香りはずば抜けて食欲をそそる。煮あげてすぐにこの香りを楽しんで、冷めてからは旨味を楽しめる。




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