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新腹足目アッキガイ科 アワビモドキ/ロコガイ/チリアワビ Concholepas concholepas
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魚貝類の物知り度
★これを知っていたら学者 ★★これを知っていたら達人 ★★★これを知っていたら通 ★★★★これは常識 ★★★★★これ知ってなきゃハジ
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魚貝の物知り度/★★★
■市場やスーパーなどでは煮たり、蒸したりしたものが売られていて、けっして珍しいものではない。ただし冷凍殻付きや生は希に入荷する

刺身/蒸し貝
 チリ原産。
 回転寿司で「アワビ」とされていたものがこれである。本来のアワビであるクロアワビやメガイアワビが古腹足類のミミガイ科であるのに対して、こちらは新腹足類のアッキガイ科と分類学的にも遠い存在。むき身にしたときの形から「アワビモドキ」の名があるのだ。
 近年、表示がうるさくなってカッコにチリアワビ、ロコガイなどと書かれている

 この貝、1980年頃にチリでは25000トンも水揚げされていた。これが缶詰になったり、冷凍で日本にきたりしていたのだ。これが20年ほどで10分の1にまで水揚げが減少しているのである。すなわち生き物としての再生産力が弱いのだろう。
 その冷凍輸入されたものを煮貝で有名な山梨に送られたり、また「アワビ入り松前漬け」などの加工品、珍味の材料となって出回っていた。これが不当表示だとして問題視されたのだ。

■冷凍のものは茹でたり蒸したり、煮たりするのだが非常に固く、圧力鍋を使って柔らかく煮たりするなど大変やっかいな食材である。市場では加工されたものが一般的。ときに殻付きの冷凍ものもある。
 今回は珍しいことに活けで到来した。これが1個200グラム~300グラムほどで、殻が厚くて歩留まりが悪い。
 まず刺身にしてみる。身はいかにも固そうであり、薄くスライスする。これが意外や意外、いい味である。アワビとまではいかないが磯の風味があり、微かであるが甘みもある。蒸してもあまり固くならずいい味わい。
 一般に加工されてくるのは大きくて身だけで400グラムほどもある。今回きたものは小振りであり、ひょっとしたら小さなものの方が柔らかいのかもわからない。
寿司に関しては寿司図鑑へ!

●八王子綜合卸売センター、高野水産
→これは蒸したもの。活けを料理した限り生の方がうまいと思った。この貝殻の深くえぐれてくぼみになっている部分にワタというか内蔵が納まっている




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