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2004年2月、多摩川河口は厳寒期とは思えぬほど暖かい日。船着き場の杭、葦原を丹念に散策。やっと葦の茎に一片のアマノリを発見。これを菊地先生が育成、遺伝子などを分析してまさにアサクサノリであることを照明した。
形態◆細長いササノハ形。
ウシケノリ科(Bangiaceae)について◆
ウシケノリ属とアマノリ属があり、食用となるのはアマノリ属。
アマノリ属(Porphyra)について◆
一般に「のり」といわれるもの。
板海苔に加工されるスサビノリ、アサクサノリ、岩海苔などと言われるウップルイノリ、オニアマノリ、マルバアマノリなど食用種が多い。
海藻紅藻植物門紅藻綱ウシケノリ目
ウシケノリ科アマノリ属
アサクサノリ
Porphyra tenera Kjellman
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魚貝の物知り度/★★★ 知っていたら通人級
食べ方◆板海苔/吸い物/酢の物
◎非常に美味
大きさ◆長さ5センチ~15センチ、ときに30センチになる。
生息域◆北海道から九州までの日本各地。
生態◆
雌雄同体。
河口干潟などに生育するアマノリの仲間。近縁のスサビノリと比べるとより内湾型。
冬に海藻の形(葉状)になり、夏には糸状体となり貝殻などにその中で生活する。
市場での評価・取り扱われ方◆
■板海苔の原料。いまでは有明海、千葉県木更津のみで生産されている。アサクサノリ原料の板海苔は非常に貴重。
木更津でのアサクサノリの詳しいことは、『第二きんのり丸』へ
アサクサノリの基本◆
■ノリ養殖は江戸時代初期、荒川河口(現在の隅田川)で始まり、木の枝(ひび)を干潟に刺してそれに自然に着くノリを集めた。江戸初期に人口が増えるに従い、品川、羽田、大森、そして上総へと海苔養殖は広がっていく。
■江戸時代より名物「浅草海苔」は本来アサクサノリで作られていた。それがスサビノリに変わるのは1960年代。
板海苔に加工されるようになったのは江戸時代中期。
■江戸時代、浅草で始まった板海苔の本来の原料はこれである。それが現在では病気に強うなどの理由でスサビノリに取って代わられてしまっている。
■スサビノリに板海苔の原料に移り変わるとともに河口干潟で自然に生育していたアサクサノリは汚染や開発のために徐々に減少し、東京湾ではほぼ全滅。有明海などに存続するだけとなってしまっていた。それを長年の各地での河口域調査の末に多摩川河口域で発見したのが千葉県立中央博物館分館 海の博物館研究員の菊地則雄さんである。発見は2004年2月、多摩川河口の東京大田区側。その後、川崎側でも発見が相次ぎ東京湾にアサクサノリが存続しているのは間違いないことが照明された。
漁獲方法◆潜水漁/見突き漁
漢字◆「浅草海苔」。
由来◆板海苔の生産地が古くは浅草寺周辺であったから。
呼び名・方言◆
■単に「ノリ」。
古く奈良時代には「紫菜(ムラサキノリ)」。
◆食べてみる◆
 2004年に始めた木更津でのアサクサノリの実験的養殖。これが幾多の困難を乗り越えて板海苔生産までこぎ着けた。その貴重な海苔をじっくり味わってみました。
 アサクサノリとともに市販の有明海産のスサビノリを比べると見た目の黒々しさ、香りではスサビノリ、甘味旨味ではアサクサノリが勝っていると感じた。
 食の多様性は自然保護にも繋がると思っているのだが、海苔に関してスサビかアサクサかと選択できる日を待ちたい。
寿司に関しては寿司図鑑へ!
●参考/『海藻』(千葉光雄 保育社)、『海藻の食文化』(今田節子 成山堂)
■市場魚貝類図鑑データベースより
がついたものは引用部、もしくは参考文献あり
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