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顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区新骨亜区正新骨下区側棘鰭上目
スメグマモルフ系トウゴロウイワシ亜系ダツ目トビウオ亜目トビウオ科ハマトビウオ属

ハマトビウオ(hamatobiuo)

魚貝の物知り度

★★★★ 知っていたら達人級

学名 Cypselurus pinnatibarbatus japonicus (Franz)
外国名 英名/Coast flyingfish
同科同属 他のトビウオ科の魚へはここから!
漢字・由来 漢字/浜飛魚
由来・語源/「はま」は幅(はば)であり、大きいことを意味する。トビウオの中でも大型のものを意味する。
トビウオは翼のような胸鰭で海上を滑空することから。
代表的な呼び名 トビウオ
地方名・市場名

市場では単にトビウオ。
断面が四角いのでカクトビ(角飛)。
もっとも大きくなるトビウオなのでオオトビ(大飛)。。
伊豆諸島に春に来遊するのでハルトビ(春飛)。
他には、コシナガ、フルセン、フルセントビ。

形態 体長50センチを超え、トビウオではもっとも大型になるもの。断面が四角く、胸鰭(羽)のいちばん前の軟条のみが不分枝。


生息域 海水魚。南日本~東シナ海。
生態 12月~1月に産卵。
基本情報 トビウオ中もっとも大型になる。
一般には断面が四角いので「角飛び」、春に入荷してくるので「春飛び」とも。              
冬から春にかけて鹿児島県屋久島、東京都八丈島などでとれ、関東などにもまとまって入荷してくる。
早春の風物詩とも言えそうなもの。
トビウオ中、鮮魚としてはもっとも重要なもの。
伊豆諸島では「くさや」などになり、また日本各地で干ものにも加工されている。
水産基本情報 水産物としての重要度/★★★ 重要性は平凡
市場での評価/新春から鹿児島県などから入荷が始まる。鮮魚としてはトビウオ類でもっとも値段が高い。値段はやや高値。
漁法/すくい網、定置網
産地/鹿児島県、東京都
ノート
選び方 目が澄んでいるもの。触って硬いもの。
味わい・栄養 旬は冬から春。
飛び魚ではもっとも大型になり、切り身に出来る。
白身でクセがなく、脂はあまり感じられず淡泊な味わい。
やや水分が多く、脆弱な身質、皮を引くと血合いがやや目立つ。
皮は薄い。
下ろすとき腹鰭が邪魔になるので、まずは抜き取ってから調理する。
切り身、下ろした状態の図鑑
調理法 刺身(たたき)、揚げ物(フライ、唐揚げ)、焼く(素焼き、塩焼き、風味焼き、干物)、汁
食べ方

刺身◆淡泊ななかに背の青い魚らしい味わいが感じられる。青じそ、ミョウガなど香辛野菜を加えるとなお美味。



揚げる◆大きいので三枚に下ろしてフライにして美味。唐揚げにしてもよい。



焼く◆単純に焼くと、意外に美味。素焼きにしてショウガ醤油というのがよく、塩焼きにしてもいい。酒やみりんの風味を加えてもよい。干物にしても美味。
汁◆塩味の汁にしてうまい。
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好んで食べる地域
加工品・名産品 開き干し/神奈川県小田原市などで作られている。淡泊で青魚特有の風味がある。
くさや/伊豆諸島で作られる干物。立て塩の塩水を何度も利用することでくさや菌が発生、独特の臭みと強い旨みを持つ。
釣り
参考文献 『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)『商用魚介名ハンドブック』(日本水産物貿易協会編 成山堂)、『歳時記語源辞典』(橋本文三郎 文芸社)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂)




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